スマトラ沖地震のこと

日本のメディアは本当に海外の災害に対して冷酷だなと思わされた。速報の段階から1万人規模の被害者が出ていたことはわかってたのに、NHKすら普通に年末進行してたからな。まともな報道が始まったのは、年明け3日、4日頃だったんじゃなかろうか。結局、スポンサー様の意向には逆らえないってことなんだろうけど。
そんなことはさておき、例によって→スマトラ島沖地震 - Wikipedia参照。注目すべきはこの点↓

地震動(地震の揺れ)は震源の南端では3分(180秒)ほど、インドネシアのバンダアチェなど少し離れたところでは6〜7分(400秒)も続いた。バンダアチェの揺れは、日本の震度階級に直すと震度5強から震度6弱程度の強い揺れで、しかもその揺れが6〜7分も続いたことで、住民に強い恐怖感を与えた。

映像のインパクトとか被災地の広範さから言ったら「インド洋大津波」のイメージが大きいんだけど、M9.3の地震それ自体も規格外な破壊力だったことがわかる。
で、被災地の中で一番大きな被害を受けたのがインドネシア・バンダアチェ独立運動が続いていた地域で、地震直後もごたごたがあっていい加減にしとけよと思ったけど、結局は和平に向かって進展してる。ただまだ不安定ではあるのだろうし、その進展のための犠牲が16万人超の命だったとしたら、高すぎる買い物だったなとか考えてしまう。
次に外務省の「スマトラ沖大地震およびインド洋津波被害 二国間無償資金協力に関する中間評価」というpdfファイルを覗いてみた。支援の概要とか見ると、出来るだけ現地側での不正をなくそうとしてる仕組みを作ってたのかなという印象を受けた。とはいっても、最近、復興資金をピンはねされてるせいでまとまな家が建てられないとか、その復興資金を着服した人間が逮捕されたというニュースを見ているので、なんともやるせない。そんで、「各国における支援内容」のインドネシアの項を見ると、スリランカにある「小中学校再建計画」が見当たらないのが不思議。「大学等修復支援事業」に含まれてるんだろうか。あと、事業と計画という言葉の使い分けも気になるな。
とまあ細部はいろいろ気になるけど、二国間支援に関して日本は十分といえるものを行ってるんじゃないかなと思う。むしろ世界銀行とかに送金した分がどうやって使われてるかの方が気になるな。有効に使われてるといいなと思うけど、甘い期待に過ぎないんだろうね。そんで最後に、このページの「Goverment vs Private Aid」ってとこを見ると、どうやって統計をとったんだろうと気になりつつも、こういう時のアメリカの底力は凄いものがあるなと思わされる。