スペインvsフランス

今大会の試合内容から言えばスペイン。経験で言えばフランス。下馬評は大体そんなところだったのかな。今大会で初めてラ・マルセイエーズを聴いたけど、やっぱ世界最高クラスの名曲だ。スペインは一歩劣るかな。そしてジダンは負ければ最後の試合なのか。ラウルとがっちり握手してる図にはジ〜ンと来るものがある。
前半は立ち上がりに一瞬だけスペインがいい形を作ってた。フランスはトーレスやらセルヒオ・ラモスやらに手を焼く場面もあったけど、基本的には主導権をがっちりキープ。アンリがオフサイドラインに引っかかって四苦八苦してたけど、攻めの形は作れてた。
でも、そんな時間帯にスペインが先制。PA内でパブロが倒されて、ダビド・ビジャが落ち着いてバルテスの手の届かないサイドネットに突き刺してゴール。これで流れが変わるかと思ったけど、今日のフランスは落ち着いてた。っていうかジダンらベテラン勢が元気だったな。ぶっちゃけグループリーグの試合は見なかったんだけど、全然違うんだろうなってのは想像が付く。
そして41分。リベリーオフサイドラインの裏を上手く付いてゴール。ガーナ戦のロナウド的だった。っていうかこの時間帯まで散々アンリがオフサイドになってたし、スペインのDFライン(っていうかプジョル)がアンリしか見てなかったな。フランスとしては上手くアンリを囮に使えた感じ。前半はそのまま1−1で終了。フランスはいい形が作れてただけに前半のうちに追いつけて一安心かな。逆にスペインはがっくり来ただろうね。
後半も相変わらずスペインは攻撃の形が作れてなかった。フランスは中盤のヴィエラマケレレが効いてた。とにかく守備が堅いし、チャンスと見れば前線まで上がるし、スペインはにっちもさっちも行かない状況。
そんなこんなでPKを決めたビジャと前半の中盤から殆ど消えてたラウルを下げてホアキンルイス・ガルシアを投入。これでスペインの攻撃が活性化されて中盤で繋げるようになったけど、シュートにまでは殆ど持ち込めてなかった。
それから暫くあんまり記憶がない。そこまでゴール前に迫るシーンが無かったのかな。と、思ってマッチキャストを見直したら72分にシャビが下がってた。この交代はどうだったんだろうね。バルサの一ファンとしては納得がいかない。フランスもゴブを投入。スポーツバーで見てたんだけど、隣にいた人たちがフランスの柳沢とか言ってておかしかった。確かにヴィルトールの方がいいんじゃないのと思ったし、一本だけあったシュートは枠外だったな。
そんな展開だったから、こりゃ1−1のまま延長戦かなと思ってたら、82分。まずフランスがFKを得たんだけど、プジョルがイエローを貰うほどのプレーではなかったと思う。でも、そうやって得たチャンスでジダンはゴール前の嫌な位置に精度の高いボール。シャビ・アロンソがヘッドでクリアしようとしたけど、バックパスのような形になってゴール前方の左に上がってたヴィエラの所に。そしてヴィエラがヘッドで流し込んだところにカシージャスがいたんだけど、その前にセルヒオ・ラモスに当たってそのままゴールになった。スペインとしては不運な失点。
当然スペインは攻めるしかないから攻めるんだけども、フランスの守備が硬いせいで中々シュートまで持ち込めないし、ミドルシュートもDFの網にかかってバルテスを脅かすような場面は無かった。そしてロスタイム。パブロが上がってる時に中盤でボールを奪われて、オフサイドラインの裏を取って抜け出したジダンプジョルを交わして冷静にゴール。試合を決定付ける3点目。そして試合終了。
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スペインはこの試合、殆ど見せ場がなかった。それを作らせない強さがフランスにはあったなという印象。とっくに峠を過ぎてたと思われてたベテランたちがトップフォームとまでは行かないけど、かなりの所までは戻った。それに対して、スペインはやっぱ若かったのかな。やっぱバレロンビセンテがいなかったのがネックだったな。自分が見たかっただけなんだけど。オランダと同じく次の大会に期待だな。
そしてフランスは、今日の内容ならブラジルを本気にさせて勝てるんじゃなかろうか。アンリの1トップもいいんだけど、トレゼゲをトップにおいてアンリを左に置いたほうが破壊力がありそう。まあ素人考えだけど。で、今日はリベリーも良かったな。今でもジュリーが見たいけど、これなら仕方ないかって感じのプレーを見せてくれた。ブラジルがフランスの鉄壁なDFを崩そうと思ったらロナウドよりはロビーニョだと思うんだけど、どうするかね。つーか本調子じゃなかったにしても韓国はよく1点奪ったな。