『選挙』

映画『選挙』

2005年秋に行われた川崎市議会議員補欠選挙で、自民党公認で出馬した山内和彦氏に密着したドキュメンタリー。日本の政治を支配してきた自民党がいかに“政治の素人”を“公認候補”に仕立て上げ、選挙戦を展開するのかを観察し、日本の選挙活動の本質をあぶり出す。監督・製作・撮影・録音・編集を1人でこなしたのは、山内氏とは東大同級生の想田和弘。党関係者に事あるごとに怒られながらも、前向きに選挙活動に励む「山さん」の姿に胸が熱くなる。

http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail/tydt/id327706/

選挙ってこういうもんですよ、って感じのドキュメンタリー。カメラが回ってる前でそんなこと喋って大丈夫ですかって会話ばかりで、とても面白く、とても滑稽で、やはり面白い。喜劇のようなんだけど、これが現実かと思うと笑いがひきつってしまうような、そんな感じ。見て損のない映画だと思うけど、これが大々的に公開されたら投票率に影響しそう。
今さら言うまでもないことなんだけど、選挙ってのは組織と組織の戦いで、そこに個人が1票を投じただけじゃ、どうにもならないってことを再確認できた。対抗するなら組織をこさえなきゃならんのだけど、それが出来ないから個なんだよな。思考経路を端折って言うと、国ってやつは何なのかなんて益体もないことまで考えてしまうけど脱線しすぎだな。
で、川崎市議会で自民党過半数を維持できるかどうか、ここぞって場面の争いだったからかもしれないけど、自民党が選挙に傾けるエネルギーの凄まじさに頭がくらくらするような思いが。自民党だけじゃなく、どの団体も選挙にエネルギーを使いすぎて、当選した後は空っぽになっちゃって何もできんのだろうな。それと、当選までの段階でいろんな人にしがらみを作りすぎて身動きが取れなくなってるというか。要は手段と目的が逆になってるだけなんだけど。とりあえず笑っとくしかないかな。