サイクロン「ナルギス」被害から半年

大型サイクロン「ナルギス」のミャンマー直撃から2日で半年。懸念された大規模な食糧危機や感染症の発生は抑えられているものの、ミャンマー軍事政権による人権抑圧や世界的な金融危機の影響が、海外からの支援に暗い影を落とす。被災地では依然、多くの住民がテント生活を送り、住居や農業施設の再建が急務となっている。

http://mainichi.jp/select/world/news/20081102ddm007030074000c.html

ことし5月にミャンマーを襲ったサイクロンから3日で半年がたちますが、被災地では、農地に海水が侵入するのを防いでいた堤防が延べ1000キロに渡って崩れたままほとんど修復されておらず、今後、塩害によって農業に深刻な影響が出ることが懸念されています。
【魚拓】NHKニュース ミャンマー被災地 塩害を懸念

報告会*1では、壊滅した村の木の上や橋げたに死体がぶら下がったままの写真や、海や川の下流の村に何百もの死体が流れつき、火葬しきれずそのまま埋められていることを紹介。死体の腐敗による水質汚染など衛生状態の悪化や食糧不足による栄養失調から、今後さらなる犠牲者が出ると予想されることを説明した。「公式の死者数は政府が名前を把握している分だけで、実際には身元確認さえできない人を含めて20万人以上と言われている」という。

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000810230004

軍政筋は「復興はすでに終わった」と話す。だが、緊急避難所は閉鎖された一方で、国際援助で建てられた仮設住居は行き渡らず、テント暮らしを続ける被災者も多い。
エヤワディ管区デダイ近郊の農業、コウ・ディ・トゥさん(36)は今年、田植えをあきらめた。国連報告書によると、直ちに食糧不足が起きる状況ではないが、コメ収量は昨年比で3〜4割減になる見込みという。
深刻な感染症の発生も避けられた。世界食糧計画(WFP)によると、降り続いた雨が被害者の遺体を流し、汚染の広がりを防いだ。「大雨が皮肉にも衛生状態を保った」とWFPバンコク事務所は分析している。

http://www.asahi.com/international/update/1103/TKY200811020215.html

軍事政権の怠慢がもたらした被害を見ると、人道に対する罪で起訴されてしかるべきレベルだと思うんだけどな。関わるメリットが元々薄い上に金融危機じゃそれどころじゃないか。

*1:被災地を訪ねたNGO「日本国際福祉協会(JIWA)」事務局長・永井秀世さんによる報告会の話。