御岳山行ってきた

新宿から中央線に乗って東京の北西へGO。23区内でも以外に木々の紅葉が進んでるのに気づく。行動半径が狭まってると見落としがちなことだな。武蔵境から国分寺まで高架化が終わってたのも驚きだった。国立もずいぶん変わったみたいだ。何てことをつらつら考えながら御嶽駅到着が12:48*1。近いとも遠いともいえる微妙な距離だけど、普段都心で生活してると、知ってても都内にこんな場所があったんだなと思ってしまう。
駅を出てすぐ、橋から見た景色がこんな感じ。
紅葉の渓谷2

とまあ写真をぱちぱち撮ってたら30分に1本のバスを逃しそうになって焦ったけど、無事に乗車してケーブルカーの駅へ。バス停からケーブルカーの駅までがすでに急勾配。山頂まで自力で歩こうかなと思ってたけど、体力と時間を考えて大人しくケーブルカーに乗車した。
そして山頂付近まで来たケーブルカーの中からふと後ろを振り返るとすでに素晴らしい景色が広がってた。
ケーブルカーからの風景

遠くの方がガスって見えなかったのがちと残念ではあるけど、昨日までの5日間雲の中に住んでたことを思えば天国かと思うような素晴らしい景観。山の紅葉は都心の紅葉がちっぽけに感じるぐらい、ここ何年も見てなかったように感じるぐらい色鮮やかだった。これがほぼ足を使わずとも交通機関を乗り継ぐだけでやって来れるのだから素晴らしい。
山頂駅から御嶽山神社までは徒歩。なだらかな道もあれば角度のある道もあるけど、体力的な心配はほぼ要らないと思われる。平日にも関わらず老若男女かなりの人数がいたのは驚きだった。紅葉は今がまさに見ごろなんで、土日は大変なことになりそうだ。
紅葉01

境内の紅葉

神社でしばらくゆっくりした後、色々とコースがあるので迷ったけど、とりあえず奥の院まで行ってみることにした。
http://www.mitaketozan.co.jp/map/index.html
金刀比羅宮奥の院に行った時を思い出して、ある程度気合を入れて山道を進んで行ったんだけど、これがまた大変な行程だった。
長尾平分岐から天狗の腰掛杉まではほぼ下り道なんだけど、そこから上は急勾配が次から次へと出てくるし、一歩踏み外したら崖の下といったような場所もあった。実際滑落事故も発生してるらしい。岩の上に落ち葉が降り積もって滑りやすくなってるので要注意だ。
登山道01

登山道02

そして何より一人で山道を進んでると、結構不安になるものなんだよね。時間の感覚もあいまいになって10分が30分にも感じられたりする。突然横手から鳥が飛びだしてきた時は熊が出てきたんじゃないかと本当に焦った。そういう山道でたまに人とすれ違って「こんにちわ」と声をかけると普段じゃ考えられないほど元気が湧いて前に進む気力も出るから面白い。
そしてたどりついた奥の院は想像以上に小さい社でありゃまぁって感じで、そのまま引き返そうかとも思ったんだけど、社の左に上の方に続く道があったので行ってみることに。高台に登ると全然気配が無かったのに先客のおじさんがいて驚いた。その高台からの景色がまた格別だった。
奥の院からの眺め

ここからさらに先に進もうかとも思ったけど、時間が時間だったので元来た道を引き返すことに。もう少し進めば別のルートから帰れたらしいけど残念だ。
帰りはまだ陽があったけど、木々が覆い繁るような場所では少し暗くなり始めていたので、急勾配以外はトレイルランニング気分で一気に駆け下りた。そして腰掛杉まで戻ったところで先ほど出会ったおじさんに再度遭遇。山に詳しい人で、そこから立川まではほぼルートが一本ってこともあって、道すがら色々と教わることが出来た。
ケーブルカーの駅へ戻る途中、その人をしてこんな月を見たのは1度あるかないかと言わしめた幻想的な光景に出合えた。
月の出

月の出

月が出た直後で、目線の高さに月があるってのは不思議と言うにはあまりにも不思議な感覚。いつもの丸い形じゃなく、大気の影響を受けてか膨張して見えたのも面白かった。
青空・紅葉と見たいものが十全に見えた上に予想だにしなかった月が見えて本当に満足のいく御岳山登山だった。御嶽駅に戻るころには空に星も見えて、都心とは次元が違うのだなと当たり前の感想。山頂の宿で一泊して、夜に星を撮るのも楽しそう。先日行った高尾山ともども何度か通うことになりそうだ。ほんと東京って便利な場所だね。

*1:御嶽駅に着いてトイレに入ったら「中央線は何でトイレが無いんだ」とかいう落書きを見つけてそのとーりと深く頷いた。