Final:Italy vs France

色々とあって、感想のまとめづらい決勝戦だった。
試合前はいつも通りに国歌が流れて気分が最高潮に。イタリア国歌も中々だけど、フランスのそれには適わない。この時点で何となくイタリアかなと思ってたけど、気分的にはフランスに肩入れしたくなるような歌。
前半はのっけからお腹満腹。アンリが倒れてたのはカンナバーロの肩に顎がクリーンヒットして脳が揺れたような感じだったんだろうか。一瞬フォエのことを思い出してヒヤッとした。そして3分には早くもザンブロッタが警告を受けて、6分にはフランスがPKゲット。マテ兄貴がまたやりやがったと思ったけど、さすがに最後の一瞬で足を引っ込めてた。マルーダの演技が一枚上手だったな。つーか、普段から素行が悪いからそう判定されたんだよとか言いたくなる。そしてPKはジダンが落ち着いてふわりとしたシュート。バーに当たって本人はわおっと思っただろうけど、跳ね返りのボールは白線の内側で先制。
そしてイタリアはCKから同点に。決めたのはマテ兄貴。失点の借りを返した感じ。決勝戦で両チームにゴールが生まれたのは86年以来か。といっても、当時はW杯なんて知らなかったな。ともかく、イタリアはその後2回ほどCKからチャンスを作ったけど、バーに弾かれてゴールならず。そのまま前半終了。この時点でポゼッションがイタリア58くらいだったかな。ドイツ戦はトータルでそれくらいあったけど、違和感を感じる。
後半に入ると、試合の様相は一変してフランスペース。お互い特に何か変更点があったわけでもないと思うけど、フランスが一方的に攻めてイタリアが守る展開。フランスの攻撃は迫力不足だったし、イタリアもミス連発だったし、いまいち締まらない内容だった。まあ覚悟はしてたからいいんだけど。
気になった選手としては、この試合までリベリーに比べていまいち目だってなかったマルーダが活躍してたな。後半にはPKもらってもおかしくないようなプレーがあったけど、前半のVTRを見た主審がバランスをとるために流したと妄想してみる。
イタリアは、というかリッピ監督は積極的な采配が目立った。61分、前半の途中から消えてたトッティ&ペロッタを早々に下げてデ・ロッシ&イアキンタヤクインタ?)投入。この交代で一瞬イタリアの攻撃にリズムが生まれたような気がした。一瞬で消えたけど。そして86分にはカモラネージOUTデルピエロIN。この試合はもう見られないかなと思ったから嬉しかった。とはいえ、あまり効果的な交代ではなかったな。
対するドメネク監督は怪我でビエラを下げた以外は全く動かず。動いたのは延長に入ってからだった。いつも通りに思いっきり走り回ってガス欠になったリベリーを下げてトレゼゲ。そして、疲労で動けなくなったアンリをヴィルトールに交代。結局3人枠のうち2人をアクシデントで消化する羽目になったのか。
試合は延長戦に突入。流れは変わらず、フランスが一方的に攻める。イタリアは中盤を省略してるせいか、攻撃になってなかった。そして103分。サニョルが上げた右クロスに合わせてジダンが決定的なヘディングシュートを放ったけど、SGGKブッフォンにセーブされて、ジダンは伝説を作り損ねて延長前半終了。
そして事件は延長後半に起きた。110分。ジダンマテラッツィの胸倉に頭突きを食らわせて一発退場。主審は見てなかったけど、線審には見られていた。元から頭に血の昇りやすい人だってのは知ってたけど、まさかこんな行為に及ぶとは思いもよらなかった。リプレーを見たら直前に会話してたけら、人前じゃ言えないようなことをマテラッツィに言われてプチンと切れたんだろうな。そしてジダンは試合終了を待たずに現役引退。だけど、不完全燃焼だろうから、もう1年くらい延ばしてもいいんじゃないか?
その後は酷いものだった。お互いできればPK戦になればいいやって感じのプレーに終始。観客も酷かったな。フランスがボールを持つと歓声で、イタリアだとブーイング。
PK戦トレゼゲだけが外してイタリアの優勝決定。割とコースの甘いシュートが多かったけど、気持ちでねじ込んだようなゴールばかりだった。イタリアはこれで、vsフランスとPK戦という2つのトラウマを一気に拭い去った感がある。
何となく釈然としない結末だけど、イタリアの選手が心底から喜んでる姿を見ると、こっちも良かったねという気になってくる。カモラネージはあの場で断髪したのか? ガットゥーゾがあやうく公然わいせつ罪で捕まるところだったな。あとトロフィーを目の前にした選手のはしゃぎっぷりも良かった。
反対にフランスの選手が移ると本当に悲しくなる。トレゼゲとかそう何度も映さなくていいのにってくらい映されてた。松葉杖をついてるシセにも涙。試合後のセレモニーに一切参加できないジダンにも涙。そして、2位のメダルを首にかけられたものの、表彰台を降りた途端にクビから外す選手・監督に涙。
というわけで、何とも感想のまとめづらい決勝戦だった。