プレミアム10「サウンドオブミュージック、マリアが語る一家の物語」

ミュージカル映画の傑作「サウンド・オブ・ミュージック」で描かれたトラップ一家の歩みをたどる。映画の舞台はオーストリアザルツブルク。妻亡き後、1人で7人の子供を育てるトラップ大佐のもとに、歌が好きな尼僧のマリアが家庭教師としてやって来る。マリアは、厳格な父に反発する子供たちに歌の楽しさと家族のきずなの大切さを教え、やがて子供たちの歌声に心を開いた大佐と結婚した。現在、トラップ家は米バーモント州のストウという町でロッジホテルを営み、訪れる観光客に音楽の楽しさを伝えている。ロッジの片隅でアコーディオンを奏でるのは、母と同じ名前を持つ二女のマリアさん。彼女が、故郷のオーストリアを去り、アメリカで苦労を重ねながらも家族のきずなを守り続けたトラップ一家の歴史を語る。

マリアさんは凄いおばあちゃんだった。92歳にして編み物もするし、アコーディオンを奏でながら歌も歌う。そして昔の記憶も鮮明に語ることができる。その昔、オーストリア時代はカラヤンと同級生だったというのも意外な角度からの驚き。そして、トラップ一家の音楽活動が終わったあと、単身パプアニューギニアに渡って30年余りも宣教活動をしてたってのだけで驚きなのに、その後80歳を超えて現地の子供の夢をかなえるために、養子としてアメリカに連れ帰るってのにいたってはもう言葉が見当たらない。
勿論、そんなマリアさんを育てた父ゲオルグと、家庭教師から母になったマリアも素晴らしい人物だった。あの時代、オーストリアナチスに従わないということがどれほど勇気のいることだったか。想像もつかないけど、自分だったらあっさり長いものに巻かれてただろうなと思う。そういう精神的な面は父が、そして実務的な面では母マリアの活躍が光る。大恐慌後の立ち振る舞いは見事。まあお手伝いさんたちは仕事を失ったけど、それは已む無しか。そして、執事ハンスがナチス党員だったのに渡米を進めてくれたという話は目からウロコ。映画では、名前こそ違えど執事は一家の情報をナチスに密告する役どころだったのに。改変というには酷すぎる気が。
なんだかとりとめも無い感想になってしまったので、再放送があったらもう一回しっかり見直してみようと思う。ついでに映画も見とこ。あの映画の音楽は映画史に残るというか歴史に名曲揃いだよな。
http://youtube.com/watch?v=k2sUOgABrls
条件反射で涙腺が緩む・゚・(つД`)・゚・