「THIS IS IT」

昨日映画館まで行ったら女性1000円デーだったこともあってか最終回まで満員だったので、日を改めて今日行ってきた。さすがに落ち着いてるかなと思ったら、自分が見た回はほぼ満員。改めてマイケル・ジャクソン以下MJ人気の高さを知る。

予告編を見た段階では、ライブ(というかリハ)の映像はそれほどないのかなと思ったけど、歌に踊りに50という年齢を○で感じさせないMJのパフォーマンスが堪能できて、THIS IS ITツアーのフィルムコンサートを見てるかのようだった。
カセットテープの時代からスタジオで録音された音しか聞いたことが無かったので、生演奏*1の音をバックにしてさらに魅力が増した歌唱を初めて聞いて、有り体に言ってぶったまげた。と言っても録音であることには違いないんだけど。生で聴いたら失神するかもしれないな。
そしてダンス。細胞の一つ一つまで動かし方を把握してるような精緻な動きを見てると、ふと我に返った時に口がぽかーんと空きっぱなしに*2。歌も踊りもそれぞれ才能に恵まれていたことは間違いないにしても、それを磨き上げた努力にこそ尊敬の念を抱かずにいられない。
そのMJを支えるスタッフもプロフェッショナルの集団で、誰か一人が専制君主のように取り仕切るわけではなく自由闊達に意見を出し合って、より良いコンサートを作ろうとしている姿勢が印象的だった。
そんな素晴らしいリハーサルだっただけに、実際に観客を目の前にしたときにどういう化学反応が起きるのか見てみたかったという想いが募る。勿論悪い方向に振り切れた可能性も0ではないだろうけど、多分見た人間全員の記憶に生涯残るであろう体験になったんじゃないかなと思う。自分の軸にあってぶれない価値。"THIS IS IT"と断言できるもの。
もちろん、MJが生きていたとしても自分が生で見られた可能性はほぼ0だったけど、映像で追体験する可能性まで失われてしまったのが残念無念で仕方ない。彼の訃報に接して以来、事態が進んでもどことなく現実味が無かったけど、この映画を通じて初めて大きな喪失感を味わったよ。参ったなぁ。

live in bucharest

1992年当時33歳。油が乗りまくったパフォーマンスがやばすぎる。


全部貼ろうかと思ったけどさすがにやりすぎなので、以下こちらを参照されたし。

*1:バックバンドはコーラス4人にギター2人にキーボードとベースとドラムとパーカッションがそれぞれ1人だったかな。裏方でステージ上の人物の動きに合わせて効果音を出す人もいたようだけど、意外とシンプルな構成だった。ただ一人一人が恐ろしく上手い。

*2:世界中から集まったバックダンサー達も、そのMJに付いて行くんだから凄い。重力から解放されたような動きがとても美しかった。