晴れ時々曇り/普通/皆既月食

山梨県某所の寒空の下、半影月食の始まりから部分月食の終わりまで見てきました。
肉眼で見ている時はほとんど分からなかったんですが、写真を確認すると半影食が進むにつれて暗くなっている様子が分かりました。動画にしないとなぁと思いつつ合成してみたんですが、微妙に月の光の帯が細くなっていってるような気がします。

部分食が始まる直前は肉眼でも分かりました。が、食が始まった時はすでに遅しというか、写真で撮るとはっきり違いが分かるもんですね。食が進む様子を撮影し続けていたんですが、最初の一枚が既にかなり食が進んでる気がしてなりません。こちらの一枚絵はそのうち…ということで動画にしました。

撮影している間、食が進むにつれ周りの星がジワジワ増えていく様が壮観でした。カメラがもう一つあればその様子も撮影出来たんですが。それにつけても金の欲しさよ。はともかく、このまま増えたらひょっとすると天の川も見えるかもと期待したんですが、やはり近くに光源があったので駄目でした。くそう。多分、皆既月食の真価は北海道のだだっ広い平野とか沖縄の離島とか本州なら山の上とか。そういうところに行かないと分からないんだろうなぁと。山奥の駐車場を照らし続ける理由が分かりません。ってなんかまたずれてきたので皆既食中の星空を。ソフトフィルターを忘れるというとんでもないヘマをやらかしたのは反省材料です。

しかしまあ富士山と撮るという最低限のミッションは達成できたので良しとしましょう。富士山の上、オリオンのさらに上に輝いている光点が皆既中の月です。改めて写真を見ると、シリウスとブロキオンの間にうっすら天の川が見える気がしますね。見えますよね!というわけで写ってることにしましょう!皆既月食と富士山と天の川です!
それにしても赤い月は暗かった。ふと目をそらすと、探すのに手間取るほど。撮影の設定で言うと、満月だけを狙った時はF10相当の望遠鏡でISO100の1/500秒。それが皆既食中はISO400の1秒。ざっと…何倍でしょう。とにかくえらい違いです。
そして皆既食が明けた直後をコンポジットで。

月が徐々に増光している様子が分かるでしょうか。こちらもまたいずれ別の見せ方ができればなと。
部分食が終わった直後、雲が攻めてきました。

満月が雲に隠れると空の明るさがはっきり変わりましたが、それでも星が増えると言うことはありませんでした。地球の影に入るのとはまったく違うんですね。この後もう少し粘れば雲が途切れそうだったんですが、寒いせいか電池が残り少なくなっていたことと、何より気力体力の限界で撤収することにしました。撮影的には反省点だらけでしたが、今まで連戦連敗だった皆既月食をようやく見ることができて、死ぬまで見られないんじゃないかという不安がぬぐえたのが収穫です。次は来年の金環日食と金星の日面通過。頼むぞ天気。