イングランドvsエクアドル

前半のハイライトは11分に見られた一連の流れ。エクアドルの最終ラインからロングボールが出て、ヘディングで繋ぐ→テリーがハイボールの処理を誤って走りこんでたカルロス・テノリオに渡る→カルロス・テノリオがドフリーで飛び出して、落ち着いてシュートを撃つ→確実に決まると思われたけど、かなり後ろから走ってきたアシュリー・コールが全速で戻ってきてシュートをブロック→コースが変わったシュートはクロスバーに当たってCK。このワンプレーで試合後の採点が1〜2は上がるんじゃなかろうかというビッグプレー。素晴らしかった。相当絶望的な場面だったけど、諦めずに全力を尽くせば状況を動かすこともできるってことだな。
前半に限って言えば、見せ場はそれくらいかな。エクアドルはフルメンバーで、こないだのドイツ戦とは全然出来が違う。それなりに自分たちのやりたいことが出来てた感じ。一方のイングランドルーニーにロングボールを放り込むオールドスタイルな攻めが目立ってた。30℃ほどの気温も影響してるんだろうけど、やっぱりオーウェン不在の大きさを感じる。なんとなくだけど、この試合で勝ったとしても最高の面子で戦えないイングランドは全力を出せないまま負けるんだろうなぁと思う。歯がゆい。
後半も点動かないし寝ようかなと思ったら、今日はいまいちだったベッカムの見事なFKが炸裂。ゴール隅のキーパーの手が届かないところに吸い込まれていった。こういう苦しい試合展開でプレッシャーだって並大抵じゃなかろうにきっちり決めるんだから凄い。
エクアドルは1点取られてかなりバタついてる。焦らずに今まで通りやればいいのにと思うけど難しいんだろうね。63分にそのエクアドルのミスからイングランドがチャンスを迎えたけど、ランパードルーニーに中途半端な横パス。ランパードも今日はいまいちだな。ミドルを撃ってもいつもの迫力に欠ける感がある。ていうか、イングランドも結構ミスが多いからまだどっちに転ぶか分からないな。眠れない。
73分。左サイドコーナー付近でルーニーの見事な突破からマイナスのパス。ランパードがダイレクトで合わせたけど、100m先にゴールがあったら決まるかもねって感じの宇宙開発。普段の彼なら難なく決めてたような状況だよな。最初の2試合で惜しいシュートを決め切れなかったところが影響してたりするのかな。
77分。ジョー・コールOUTキャラガーIN。ようやくハーグリーブス先発の意味が分かった。とはいえ、やっぱり先発はキャラガーの方が良かったと思うけど。ていうか、そろそろウォルコットが見たいんだけど。親善試合の映像を見た限りじゃ中々動けそうな選手に見えたんだけどね。
しかしこの大会は遅延行為のイエローカード乱発がうざすぎる。大人しくロスタイムに加えるなり、別の手段はないのか? これで余計なイエローが貯まって準決勝とか決勝辺りで重要な選手が欠けるようなことになったら、それこそサッカーをつまらなくするものだと思うんだけどね*1。これは再考してもらいたいところだな。古い話だけど、99年ワールドユースの準決勝で遅延イエローを受けた小野が決勝に出られなかったのを思い出す。
85分にベッカムがOUT。どうやらFK蹴った時に足を痛めたらしい。次の試合までに治るようならいいんだけど。これ以上けが人は出て欲しくないな。しかしW杯の時に限ってけが人が出るのは、本当に縁が無いんだなと思わざるを得ない。そんなことをつらつら書いてるうちに試合終了。若干の見せ場はあったけど、低調な内容。
去っていくエクアドルだけども、意外と強いんだなというのがこの大会での率直な印象。平地での戦いだから期待できないと思ってたし。この試合も最初のシュートが決まってたら違った展開になってたかも。リードされてからの試合運びが課題かな。あと、どうでもいいけど久しぶりに見たカビエデスは大分老けてた。次の大会も出るかな。
イングランドはさっきも書いたけど、この先厳しいだろうね。できればユーロ2000と2004で名勝負を演じたポルトガルとの試合が見たいけど、オランダも消えて欲しくないし…っていうか3チームともここで消えて欲しくないってのが悩みどころ。つーか、この3チームの中でイングランドだけは力を発揮できずに消え去っていくことが悲しい。欧州予選のホームでの北アイルランド戦とか、今大会からは想像もつかないような、本当に素晴らしいサッカーをしてたんだよね。この悲観的な予想を裏切ってくれたら嬉しいけど、どうなるかな。

*1:例えばポルトガルが勝ち進んでデコが遅延イエローで出られなかったら結構悲惨かも