メサイア@サントリーホールの感想(いつもの日記調でグダグダに)

クラシックは学生時代に友人の演奏を聞いたことがあるけど、本格的なのは21日のが初めて。21,000円のチケットなんて今後2度と買うことはないだろうなと気合入りまくり。
その時見に行ったサントリーホールに再び足を踏み入れる。20周年とかで、今までにこのホールで演奏した人たちの写真が飾ってあるのを見て歴史の重みを感じた。
パンフレット買おうかなと思ったら親切な妙齢の女性がタダ券をくれたのでタダで入手できた。改めて感謝したい。ありがとう。
時間になると、客電が落ちるのかなと思ってたら、明るいまま演奏者がステージに。そして、最後にソリスト4人を引き連れて御大登場。何か圧倒される。21,000円分のオーラか。
そして演奏スタート。いつも聞きに行くようなライブでは爆音を聞いてるから、最初は戸惑いがあったけど、徐々にその演奏に引き込まれる。そして引き込まれるうちに何度か睡魔に襲われたけど、ギリギリで堪えること数回。そんなこんなで、良いことは良いんだけど何となく違和感を引きずったまま第1部終了。決して何が不満ってわけでもなかったけど、21,000円ってチケットの値段から生じる期待値を大きく上回ることはなかった。と、この時は思った。
休憩時間中にホール内を散歩。ステージ上部の席の最前列が空いてるのを見てたんで、潜り込もうかと思ったけど、遅れてくる人がいたら厄介なんで辞めといた。結局最後までその席にはだれも来なかった。あの席ならどういう風に聞こえたのか。ちょっと惜しかった気もする。
そして第2部スタート。第1部で違和感が解消できたおかげか、ごく自然に聞くことができた。「Surely He hath borne our griefs」とか、メリハリのある曲は何度も聴いてたってのも良かったのかも。みんなじっと聞いてる中で一人縦ノリ。後ろから2列目とはいえ、最後尾の人にはうざかったかも。御免。
「ハレルヤ」はやっぱり圧巻だった。曲が最高潮に盛り上がった後、一瞬の空白があって最後のワンフレーズが伸びるんだけど、その空白がたまらなく良い。終わった後、立ち上がってブラボーとか叫びつつ拍手したい気分だったけど、そんな空気じゃなかったのでじっと座ってた。ここまででもう21,000の元は取れた感じ。この時点で帰ってる人が結構いたな。事情はあれど、勿体ないと思わざるを得ない。
ここで休憩かと思ったけど、続けて第3部演奏。第3部は、あともう少しでこの時間が終わってしまうのかという勿体なさを感じながら聞いてた。いつまでも、この指揮と歌と演奏に酔いしれていたい感覚。それまでより更に一段、演奏にのめり込んでいくのを実感しながら聞いていた。。。でも当然終わりは来るわけで。歌う時だけ立ち上がってたソリスト4人が並んで立ち上がった時に、ああこれで本当に最後なのかと。その最後の曲も「ハレルヤ」と同じように、曲の最後の部分に一瞬の空白があったんだけど、その瞬間、何かすごい感情の嵐が体の中を吹き抜けていくような感じを味わった。
その後はひたすら拍手。後ろの人が大体で払ったのを確認してからは立ち上がって拍手。徐々にそれが広がっていく様も良かった。自然な感情の発露って感じで。最後まで残って拍手してたら、演者が帰った後にアーノンクール御大が一人出てきてにこやかにお辞儀。素晴らしいとしかいえない音楽を聞かせてくれたことに、ありったけの言葉で謝辞を表したかったけど、もう言葉が出てこない状態。ひたすら拍手してた。2006年11月21日は忘れられない1日になった。