チベット情勢メモ

燎原の火とはこのことかって感じで騒動が広まってますね。経済的なことを考えれば中国も国際社会も北京五輪までは何もないかの如く振舞うのかと思ってたからこれは意外。通り一辺倒のテレビと新聞に頼った情報統制が効果的な時代じゃないってことぐらい分からない中国様でもあるまいにとか思ってたんだけど、意外と前時代的な手法に頼ってるもんだね。
いざ状況が動いた後から考えてみれば、EUアメリカ・ロシアの動きは予想の範疇だけど、台湾総統選で中国よりのはずの馬英九候補までボイコットに言及するとは思わなかった。 総統選は明日か。これがどう影響を与えるのか興味深いところ。普段悪の帝国アメリカにかみついてるベネズエラチャベスさんとかどういう反応してるんだろうかって辺りも気になるけどまあ詮無きことか。
とまあそんな中で、翻って日本を振り返ってみればお寒いというより他にない状況。与党の中に敢然と発言する人がいないのはどういうことだろう。コメンテーターやらキャスターやらといった肩書きを持つ人で、中国によるチベット蹂躙の歴史を踏まえた上でその非をつく人がいないのもどうなんだろうね。まあいたところで動じる中国じゃないし、文句があったら番組作る側かスポンサーになって圧力かけなさいって話なんだけど。
騒動の行く末に思いめぐらせるわけだけど、ふたを開けりゃ五輪はつつがなく開催されるんだろうね。人権という錦の御旗を抱えてようが、冷徹な経済の原則にかなうはずもなかろうし。今までチベットの人たちが表立ってテロに走るでもなく耐えてきた歴史を考えれば、米下院議長曰くとおり「良心に対する挑戦」以外の何物でもないんだけど、まあこの先どうなるかなんてのは、その歴史を見てれば想像のつくことで。いろいろと諦めざるを得ないのかな、と。なべて世はこともなしなんて言いたくないもんです。