200808北東パスの旅・8日目

5時半ごろに起床して釧路駅へ移動。貧乏旅行は常に時間との戦いを強いられる。

釧路5:59→8:31知床斜里

釧路湿原の端っこを眺めたりしつつ釧網本線を北上。
昨日は鹿、今日は牛が線路上をふさいでいた。牛の方がさすがに動きが遅い。

線路のすぐそばにある牧場から迷い出たようだった。それにしても牛と言い鹿と言いなぜそんなに線路に集まるのだろうか。
このルートの途中には神の子池やら摩周湖やらも見たい場所もあって、前日まで迷いはあったけど、天気が良くないのに行っても仕方なかろうということで誘惑を振り切ることが出来た。

知床斜里ウトロ温泉バスターミナル


世界遺産登録で潤ったのか、最近建て替えられたモダンな駅舎がお出迎え。
駅からはバスで知床半島へ。バスガイドさんが新人らしく初々しかった。
http://www.sharibus.co.jp/kankoubus_roman2.html

駅から海に出るまでの道はひたすらまっすぐ伸びて気持ち良かった。晴れてたらなおのこ爽快だったんだろうな。そして海沿いの道をしばらく走ったところで最初の目的地・オシンコシンの滝に到着。
知床八景と称されるだけあって中々の景観だった。右端に写ってる人と比較すると大きさが分かりやすいかも。

滝を見終えた後、側に会った土産物屋に立ち寄ると今日は海が荒れてるから断崖を望む観光船が出航できないとのお知らせ。陸から回るか海から回るかこの段でも迷ってたけど、おかげで陸に絞られた。
その後ターミナルまで海沿いの道を移動。海岸には波に浸食された岩が並んでたけど、中でも目をひかれたのがそのものずばりな形をした「亀岩」。ゼルダの伝説でこんな場所があったような。

しっぽのあたりを道路が貫通していて、何となく申し訳ない気分に。

ウトロ温泉バスターミナル→知床峠

ターミナルでバスを乗り換えて、いよいよ世界遺産の本丸へ。
http://www.sharibus.co.jp/kankoubus_roman1.html
自然とテンションがあがるけど、天気は相変わらず。

知床峠から遠くの海の方には晴れ間も見えていたけど、峠自体は雲の中。夏とは思えない寒さだった。

知床自然センター→知床五湖

一端観光拠点となるセンターまで行った後はシャトルバスで自由乗降。

センター周辺も晴れ間が多かったけど、知床五湖を目指して移動していると先ほどまでの天気がウソのように晴れ出して、何日振りかに空の青の気持ちよさを味わった。その青もただの青ではなく、クリームを溶かして伸ばしたような濃厚な青で、空気の質の違いが感じられた。

知床五湖

バスを降りて湖へと続く藪の中の道を歩く。

林の中に整備された道を歩く。

林を抜けると急に視界が開けて最初の湖と対面。

そしてまた林の中を抜けて。

二番目の湖と対面。

草・木・花・空・雲・湖。何もかもに見とれてあっという間に時間が過ぎて行った。
残念ながら、それ以降のルートはヒグマの目撃情報で封鎖されていたのでバスの発着場へ帰還。その合間もやはり周囲の景色に見とれて写真を撮りまくった。

カムイワッカ湯の滝

次にお湯の流れる滝へと移動。

お湯の流れる滝の上は当然お湯の流れる川。触ってみると確かに暖かかった。冬は水蒸気で大変だったりするんだろうか。上流へさかのぼることもできたけど、川底が滑りやすく、万が一にもカメラを犠牲にするわけにはいかなかったのでちらっと拝見しただけでバスへ。

フレペの滝

湯の滝からセンターへ戻って、フレペの滝散策へ。林の中を一人歩いていると、突然熊が出て来たらどうしたもんかね…と、自然と足が速くなる。
林を抜けると辺りはキオンもしくはハンゴンソウと呼ばれる花が咲き乱れる草原。

そこかしこにエゾシカがいて草を食んでいた。

さらに歩を進めて断崖まで来ると広がる絶景。


海からの風が強烈に吹いていて、流れ落ちる滝が吹き戻された水しぶきを感じるほどだった。
想像をはるかに上回る景観だったけど、中でも海の碧さには参った。

生命を奪う厳しさと育む豊饒さを併せ持った碧。今まで色んな海を見てきたけど、ここまで底知れなさを感じさせる海は初めてだった。

センターにて


一通り散策し終えた後でセンターに帰還。さっきまで可愛いなぁと思いながらシャッターを切りまくっていたエゾシカのカレーを頂いた。肉はちょっと臭みがあったかな。
その後は知床斜里の駅に向かうバスの時間まで余裕があったので、巨大なスクリーンで知床の四季を紹介する映像を鑑賞。それぞれの季節に違った魅力があるもんだよなぁ…と思いながら途中で船をこいでしまった。

知床斜里

知床から下界へ戻ると再び天気は曇り。

ただ、遠く海の方では雲の切れ間から光が降り注いで海面が綺麗に光っていた。
駅まで戻ると、網走行きの列車まで暫く時間があったので駅の周りを散策。この際移動はここまでにして止まろうかなと値段だけ聞いてUターンしたホテルグランティア様の足湯に浸からせて頂いたりした。本当に世話になりました。

知床斜里18:06→18:49網走

激しく岸壁に打ち寄せる波を見ながら北上。

この区間の駅舎はこじんまりした喫茶店が併設されてる場所が見受けられた。

途中下車したくなったけど、その後の旅程を考えてスルー。網走に直行した。

網走

網走に到着すると夕方を過ぎて真っ暗に。駅で貰った地図を参考に、駅前の通りを東へ宿を探しながら歩いたものの、何かイベントでもあったのか満員札止めの嵐。こりゃ参ったな…と思いつつ駅まで引き返して反対方向すぐにあったホテル美園に行ってみると、空いていたツインの部屋をシングルの料金で泊まらせて貰えて大感謝。
そして荷物を置いた後、町へ繰り出して焼肉屋にピットイン。

焼肉+ビールという至福の方程式に包まれた後ホテルに戻って気持ちよく眠れた。