2010年一筆書きの旅

この2月3月で廃止になる500系のぞみと急行能登*1寝台特急北陸。最後に一度乗っておきたいけど今月は時間が無いなぁなんて思いながらダイヤを眺めていたら、1日かけずに帰ってこられることに気付いたので早速…というには金銭面でかなり悩んだ末、二度と出来ないんだから行くしかないでしょ!ということで行ってきた。東京・金沢・京都を一本の線で結ぶ旅。厳密に言うと一筆書きでは無いんだけど細けえこたぁ(ry

能登:上野23:33〜06:29金沢

上野駅

家を出るのが遅れて上野駅に着いた時には北陸が既に出発した後。
能登の周りには最後の姿を収めようとカメラを携えた人が自分を含めて大勢集まっていた。ラスト1週間は大変なことになりそう。
能登

昭和の香り漂う顔がたまりませんな。臨時運行の際もこの車両を使用して欲しいところだけど、どうもそれは難しい様子。
ラウンジ

能登の象徴?と勝手に思っているラウンジカー内部。横向きのソファと椅子に窓辺の灯りとか調理台の跡のような空間とか日で焼けたような風景写真とか色々と味わい深い車両。
最初は自由席の出入り口近くに座っていたら、車内探索する人がドアを開閉する音がバタバタとうるさかったので中央後方に移動。これでほっと一息と思いきや、暫くするとその付近からやたらとでかいいびきが聞こえてきて、どうしたもんかなと苦笑い。移動すべきか考えていたらすぐに静かになったので助かった。
高崎出発後、暫く経つといつの間にか寝ていて気づいたら富山県を走っていた。ISSが見えないかなぁと窓から空を眺めるも、車内からは方角が把握しにくかったり窓の写りこみが激しかったりで結局見られなかった。その代わりってわけでもないけど、綺麗な朝焼けが拝めた。低空の茜から上空の濃紺まで広がる鮮やかなグラデーション。
朝

写真では中々表現できないんだよなぁ…と言い訳を考える間に夜が明けて金沢駅到着。出発の時と同じく着メロチックな鉄道唱歌が流れて哀愁を誘う。
記念撮影

電車から降りると再び撮影タイム。ひと足早く金沢についていた北陸の周りにも大勢の人が集まっていた。
ありがとう

36分の乗り換え時間を利用して構内散策。北陸と能登の歩みを記したパネルが展示されていた。
生まれるはるか前から走っていた列車の記録に少年も敬礼。していたかどうかは不明。
金沢駅01

特徴的な金沢駅の外観。何となく明日ものぞみは走ってるしこのまま残ろうか…という誘惑にかられたりしたものの、昼から東京で用事が入っていたので京都へ直行すべく駅へ戻る。

サンダーバード:金沢07:02〜09:11京都

サンダーバード接続

富山から出発した6両にさらに6両連結して金沢出発。雷鳥でも次の乗り換えに間に合ったかなぁと思ったけど、結果的にこれに乗って正解だった。
朝日

東の空低くに太陽が顔を出して強烈な直射日光が差し込んでくる。ブラインドを下ろせば済む話なんだけど、車窓を見るために出来るだけ耐える派。
白い太陽01

小松駅を出てしばらくすると急に辺り一面霧が立ち込めてきて徐行運転に。太陽がフィルターを通したように真ん丸に見えた。
五里霧中

以前熊本を旅した時も濃霧に包まれたことがあって、その時はすぐに晴れたから今回も鷹揚に構えていたんだけど、富山駅を過ぎても鯖江を過ぎても霧は一向に晴れずに徐々に焦りが。普通に進むようになったのはようやく敦賀の手前辺りだっただろうか。
撮る人たち01

福井の手前では雪深い景色が広がっていて電車を撮影する人達が。雪景色を進む電車ってのも一度撮りたい景色だなぁ。
ループの間

敦賀を出てしばらくすると大半がトンネルに埋まったループを進む。一瞬だけ敦賀市が見える場所が合って中々壮観なのだけど、一瞬なのが残念。トンネルを抜けると比良産地と琵琶湖西岸の間を南下。
比良山地

琵琶湖

右を見ても左を見てもすばらしい景色に見とれる…には遅延が気になって内心かなり焦っていた。結局京都には25分ほど遅れて到着した。目当ての新幹線には間に合う時間でほっと一息。
京都タワー

というわけでチラッとだけ京都タワーを拝むだけの簡単な観光を終えると再び構内に戻り、自動券売機で指定席券を発券して新幹線のホームへ。
京都入線01

余裕で買えるでしょうと思っていた500系バウムクーヘンがよりによって新幹線の構内に置いていないという誤算はあったものの、無事に乗りこむことができた。

500系のぞみ:京都09:51〜12:13東京

普段狭い家に住んでいる恩恵だろうか。狭い狭いと評判の3列窓側席は、まるで狭さを感じなかった。文句言ってる人はどんだけ広い家に住んでるんですかと聞きたくなっちゃうね。乗り心地が良いと評判のN700系にしても窓が狭くて嫌だという人もいるし人それぞれか。
それはともかく終了1週間前ということもあってか、伊吹山をバックに撮影できる場所や米原駅やその付近の田んぼ等々沿線の至る所に500系新幹線を撮る人がいた。名古屋駅でも大勢の人がお出迎え。今さらながらに人気を再認識。
撮る人たち04

各駅停車だと非常に長く感じられる豊橋〜浜松も一気に駆け抜け、1月に行った東田子の浦付近の撮影ポイントに差し掛かるとこの日は車が鈴なりになる人出。
隠れ富士02

なのに富士山は雲隠れ。最終日も曇り後雨の予報で望み薄の様子。残念だ。
そんなことを考える間に熱海を越え神奈川へ。小田原〜早川間の撮影ポイントや小田原駅など撮影のために通った場所を通り過ぎ新横浜に到着。名古屋駅と同様に多くの人が待ち構えていた。そして多摩川鉄橋を渡って東京に。景色から田んぼが消えて街中を進む。しかしここでも陸橋やそのそばの道路から撮る人が見受けられた。品川駅でも新横浜ほどではないにせよかなりの人の歓迎を受ける。残るはいよいよ東京駅だけ。
撮る人たち05

田町や交通会館など有名撮影地は黒山の人だかり。浜松町付近もかなりの人が待っていた。思えばウェンディーズで適当に昼飯を買ってポケモンセンター〜イタリア公園辺りで500系を眺めながら食べるのが日課だった頃もあったな。まさかウェンディーズが先になくなるとは思わなかった。

東京駅に着くと新横浜方面の16〜19番ホーム先端は人・人・人で立錐の余地もなかった。それまでの駅が閑散としていたような気すらする押しくらまんじゅう状態。ほとんどの人は500系の影と形が何とかわかるかどうか…という状況だったと思うけど、その場の空気を知りたいってところもあるのかな。
終端

反対側も大勢の人がいたけど、先端よりは余裕があるようで親子連れが記念撮影していた。どちらにせよ最終日はえらいことになりそう。くれぐれもあすかのようなトラブルだけは避けたいもので。運転席へのフラッシュ厳禁・身を乗り出さない・押し合わない。って辺りは守って欲しいね。
出発

そして12時半、29Aが博多へ出発。
東京駅から見送るのは多分これが最後のはず。あとは沿線から見届けたい。

*1:ただし臨時化