18きっぷの旅:大井川鉄道の旅

家を出て最寄駅に着いたところで18きっぷを忘れていることに気づく毎度おなじみのパターンをおさらいしてから出発。すると10分ほどの遅れが1時間に1本の電車を逃してしまう結果に繋がって、人生ってこういうもんだよなぁと。
道中は終始曇っていて、途中靄っているから遠くが良く見えないんだなと思ったものの、結局雲が多めなのは変わらず。それでも昨日に比べると1日寝ただけのつもりが何カ月寝てたんだってぐらい気温が上がり、青空も見えて気分はもう初夏を通り越して夏の日の2010。要するに、総じて春の陽気に包まれた1日。
そんな今日はSL×桜を目当てに大井川鉄道へ。一昨日あたりまではほとんど検討もしていなかったのだけど、吉野山が行けそうに無くなって代替案として急浮上。付け焼刃の知識だけ仕入れて飛んで行った。
飛んで行ったと言っても東京から鈍行に揺られて4時間ほどで出発駅の金谷駅到着。しばらく周囲を散策して時間を潰した後、どこかで見た覚えのある列車に乗って出発。年季を感じる揺れ方に心地よさを感じつつも初めて乗る路線なのでテンションが上がって寝るどころじゃなかった。

列車は街中を進んだ後、大井川沿いに山中へ。川と山という都市から離れた列車に共通する風景に茶畑が多く見られて流石はお茶どころ静岡という風情。沿線の至る場所に桜が咲いていて、Yahoo!の花見情報で言うところの散り際以上葉桜未満という状態ながらも、陽光を浴びた花びらがひらひら舞い散る風景は夢見心地だった。
そんな列車に揺られてまずは地名駅で下車。ちめいではなくじな。ホームから下り方面すぐには日本一短いトンネルなんてのもあったりする。駅近くの撮影地は有名なポイントだと思われるのだけど平日だからして総勢5人。待つこと20分ほどでやってきたSLをパチリ。

重厚なフォルムに産業革命をもたらした蒸気機関の音。間近で見るSLは視覚はもちろん聴覚にもインパクト十分で、いつまでたっても人気が衰えないどころかファンが増えている(ソースは自分)理由が分かったように思う。
撮影を終えた後は次の列車まで時間があったので暫く周囲をぶらぶら散歩。駅から坂を下ったところの小さな商店でアイスを買ったら157円のところを155円にまけてくれた。不肖amesuke、この恩は忘れませんぞ。
次に駿河徳山へ移動。その途中に見える桜はそれまでの場所よりも散るスピードが若干早いように見受けられたので心配だったけど、駿河徳山の周辺はしっかりと咲いていたので予定通りに下車した。駅周辺でうろうろポイントを探していると主婦と思しき方に声をかけられ、近くに桜の並木があると教えて頂いたので、まずそちらを見に行くことに。残念ながらかなり散ってしまっていたけど、枝垂れ桜やソメイヨシノなど種類ごとに3本の並木が見られて満開だったらさぞや壮観だろうなあという風景だった。
再び駅前に戻って、正面は一応押さえたから側面も撮ろうとホームに近い場所で撮影。さきほど会話した方と、地名駅付近で撮影した時に話した方と総勢3人。

やって来たシルエットは正面が四角で、SLと聞いて想像する形からは大分かけ離れていて戸惑ったけど、要はいつも客車に付いている方がが前を向いて接続されていたらしい。そんなこともできるとは知らなんだ。出発時には蒸気が噴き出して焦ったけど、ズボンと地面近くに置いて撮影していたiPhoneは無事だった。
目的を全て果たした後は流石に疲れが出て、時折うつらうつらとしながらも日が傾いて強さを増す光を浴びる景色を眺めつつ金谷駅まで帰った。すぐにやってきた東海道線に乗り換えて、富士駅までは何とか富士山が見えないかと眼を凝らしたものの、夜の帳が降りたせいか靄っていたせいか見ることが出来ず。それにしても、金谷から東京まで、沼津で一度乗り換えるだけで着くという接続の良さは異常だった。やればできるじゃないかJR東海