彗星のこと

ハートレー彗星を見たいなと思ってからというもの、どうしたことか悪天候が続いてる。今日も今日とて曇り時々雨。世間的にはおそらく存在が忘れ去られようとしているんじゃなかろうか。どのみち4等級ということで、東京のそれも都心にいながら肉眼で見るのは難しい明るさではあるんだけど。じゃあ今までの彗星で最も明るかったのってどの程度なんだろうと調べてみると、色々と知る新事実というか、彗星について今まで何も知らなかったということが分かった。とりあえず、明るい彗星については大彗星という呼び名があるらしい。
大彗星 - Wikipedia
直近のものだと、2007年のマックノート彗星がマイナス6等級と相当明るい部類。
マックノート彗星(C/2006 P1)がマイナス等級に、国内でも目撃相次ぐ
当時の日記を振り返ると冥王星探査機のニューホライズン木星を通過したとかいう話に触れてるけど彗星に関しては0。星熱が再発する前だったか。名前に聞き覚えはあるけど、見ようとして四苦八苦した記憶が無い。
1997年のヘール・ボップ彗星もその名前は覚えてるけど、特に見た覚えは無いな。18ヶ月間も肉眼で見えたとか、ぼけーっとしてた当時の自分の頭をはたきに行きたくなるレベル。
一番明るくなって金星〜月ぐらいかなと思っていたら、1965年に飛来した池谷・関彗星の-17等級!それだけ見ると−12.5等級の満月よりも明るいレベルなんだけど、

一般に「4等級の明るさで見える」などと表現しますが、これは「彗星全体の光を1箇所に集めたとしたら4等星の明るさに見える」という意味です。ですから、部分的に見れば彗星は4等星よりもかなり暗くなってしまって、想像した以上に見えづらいものです。注意しましょう。

http://homepage2.nifty.com/turupura/new/2010/new1006_99.html

とのこと。というかWikipediaのずばり彗星の項にも明るさに関する記述が。
彗星 - Wikipedia
実はそれほどでも無かったのかも…と思ったものの、
クロイツ群 - Wikipedia
この項にはずばりその等級のように見えたと書かれている。
発見者の関さんのHP。
コメットハンター関勉のホームページ -
連載・ほうき星と50年の「池谷・関彗星奇談」の記述を見ると、別の観測者の話として実際に満月を越える明るさだったと書かれてる。
当時の写真を探してみると結構残っていて、乗鞍岳のコロナグラフで映したものがこちら。

太陽の周りにぐるーっと尾が伸びてるのが分かる。最接近時は35万km。それなりに距離があるように感じるけど、プロミネンスが80万kmに達することがあることを考えるとよく燃え尽きなかったものだなと。
AstroArtsの特集ページ。
AstroArts: 【特集】大彗星がやってくる! - フォトコンテスト
スターダストネクス*1のHPにも歴代大彗星写真の中にその姿が。
http://www.sdnext.org/multimedia/comets.html
先に張ったクロイツ群の項には西暦1000年代で最も明るく見えたという記述もあって、それがわずか45年前ということは、そのレベルの彗星は望み薄なのかな。観測できた人が何とも羨ましい限り。彗星って割と頻繁にやってくるイメージがあったけど、小惑星発見のニュースなんかと混同してたのかも。思ったよりレアなんだ。大彗星となるとなおさら。生きてる間にあと何回見れるかというレベルだけど、チャンスがあれば見逃すことが無いように準備しておきたいね。

*1:ヴィルト第2彗星をフライバイして史上初の宇宙塵サンプルリターンしたスターダストの延長ミッション。来年2月テンペル第1彗星をフライバイ予定。wktkやね。