晴れ/普通/SFT

今日は久しぶりに東京文化会館でオーケストラの演奏会。といっても一般的なクラシックではなくゲーム音楽の演奏会「Syphonic Fantasies Tokyo」。昔はゲーム音楽と言えば白い目で見られたもんですが、立派になったもんですね。って今でも大多数からは白い目で見られていそうですが。
それはさておき、今日は1曲1曲演奏していくのではなくスクウェアエニックスの4つのシリーズからピックアップした曲をそれぞれメドレー形式で演奏していくという趣向でした。この演奏会のために作られたというオープニング*1に続いて演奏されたのはキングダムハーツ。唯一未プレイでしたが、さすが下村陽子*2さんというメロディーでした。
続いては菊田裕樹さん作曲の聖剣伝説2

天使の怖れの冒頭のSEを再現したり、風雨の音を楽器を叩いたり楽譜をひらひらさせたりで再現したり、金属板のようなものを叩いて雷の音を再現したり、一風変わった演出が楽しかったです。混沌とした嵐を抜けてメロディーが聞こえてきた時の感動と言ったら。思い出しただけで鳥肌が。「呪術師」での混声合唱団によるケチャ再現もグッド。
休憩をはさんで演奏されたのは光田康典さん作曲のクロノトリガー/クロノクロスシリーズ。何と言っても凄かったのがダルブッカという打楽器奏者のロニー・バラックさん。百聞は一見にしかずでしょう。人間がこれほどの動きが出来るのかという一例ですな。


2パート目に入っている「運命に囚われし者たち」の中に「遥かなる時の彼方へ」をねじ込むというまさかのアレンジも見事でした。これは本当に編曲家の仕事が光ってますね。
と、ここまで一分の隙もなく素晴らしかったんですが、最後の植松伸夫さん作曲のファイナルファンタジーシリーズでは選曲・編曲ともことごとく裏目に。FF5からは余りにも有名なビッグブリッヂの死闘を選び、逆に山のように名曲のあるFF6からはなぜか地味なダンジョンの曲をチョイスするチグハグさ。何より許せなかったのは、FFシリーズのメインテーマを一瞬演奏してすぐにチョコボのテーマで崩すという謎のアレンジ。例の四次元殺法コンビの“「誰もやらなかった事に挑戦する」とほざくが大抵それは「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことだ。”って言葉を送ってあげたいです。
個人的にしらけてしまった空気の中終了したんですが、本編終了後に下村さん、菊田さん、光田さん(+編曲家2名)がステージに上がったところで再びテンション上昇。思えば中学生の頃に初めて彼らの曲を耳にして以来人生のほぼ半分をともに歩んでることになります。その音楽にどれだけの喜びを与えてもらったか、ほんとに感謝してもしきれません。
アンコールに各シリーズのラスボスメドレーで締め。またもやFFだけ微妙でしたが、耐性がついていたのでダメージは少なめで済みました。とまあ文句タラタラになってしまいましたが、全体的には本当に素晴らしいコンサートでした。次があれば、今回はなぜかスルーされたサガシリーズを多めにお願いしたいです。もっとも選曲・編曲が吉と出るか凶と出るか分からないんですが。

*1:これも普通に良い曲でした

*2:個人的には聖剣LOMの方というイメージ