晴れ/微妙/木村拓也

陽が出ている日中は暖かかったけど、朝晩は冷え込んで春らしくないというのはもちろん、春の始まりよりも秋の終わりに近いような空気。花粉の影響を全くと言っていいほど感じないのもそう感じる一因かな。街路樹の銀杏を見ると小さい葉が枝や幹のそこここからニョキニョキ生え出していて、秋の準備がもう始まってるのかと気づく。断言できないけど、平年値をそうずれているということも無いでしょう。しかしこういった植物が季節の目安になるのが終わる日もいずれ来るんだろうなぁ…と、我ながら短絡的に考えてしまう。

追悼試合

仕事があったのでプレイボールから少し遅れてドーム到着。献花台はすでに行列も無く、すっと前に行くことが出来た。祭壇の前に積まれた花を一輪取って捧げる。掲げられた写真を見ると、広島時代の姿があって少しじわっと来た。長男・恒希くんの始球式などセレモニーを生で見ていたらきっと涙をこらえきれなかっただろうなと思う。
試合の方は終盤まで1点を争う好ゲーム。7回に山口、8回に越智からそれぞれ1点をもぎ取って広島がリードを奪ったのもつかの間、その裏に1死満塁のチャンスを築くと故・木村拓也コーチの同級生・谷が満塁弾を放って勝負あり。先日見に行った試合は、生きていれば間もなく迎えるはずだった誕生日で、その日も坂本が満塁弾。そこに何かfatalなものを感じるのは無理からぬこと…と思う。
野球ファンに聞けば知らないと言う人はいず、同時に嫌いだと言う人もいない*1。球界で生きていくために足りないものを埋める努力を惜しまず、その末に築かれた選手として1人の人間としての魅力が誰からも敬愛された、希有な人物だったと改めて思う。木村拓也さん。どうか安らかに。

*1:もしかしたらいるかもしれないけど寡聞にして知らない。