晴れ/微妙/英雄

どれだけ言葉を連ねても足りないほど、感謝しています。彼らは紛れもなく『英雄』です。

福島第一原発で作業にあたる人々が、欧米メディアやネット上で「フクシマ50」と呼ばれている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版が15日、「顔の見えない無名の作業員が50人残っている」とする記事を東京発で載せた。米ABCテレビも「福島の英雄50人――自発的に多大な危険を冒して残った原発作業員」と報道。オバマ米大統領は17日の声明で「日本の作業員らの英雄的な努力」とたたえた。

 最前線で危険な作業を担うのは、東京電力のほか、東電工業、東電環境エンジニアリングといった子会社、原子炉を製造した東芝日立製作所などメーカーの社員たちだ。 

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103180477.html

しかし、彼らは超人ではなく、我々と同じ普通の人間です。

「見えない敵と戦う」「ミッションを達成」。東京電力福島第1原発3号機への放水をした東京消防庁緊急消防援助隊の第1陣が19日夜、帰還。総隊長の佐藤康雄消防司監ら3人が東京都千代田区の同庁で記者会見し、恐怖と緊迫の状況を報告した。
(中略)
 「福島原発に行ってくるよ」。佐藤消防司監は派遣要請を受け、妻にメールを打った。返信は1行で、「日本の救世主になってください」だった。「帰ったら、ゆっくり寝たい」。涙を浮かべ、笑顔でつぶやいた。
 特殊車両で放射線量を測定した冨岡豊彦隊長は「大変だったのは」と問われ、「残された家族」と答えて沈黙。目を真っ赤にし、ほおを震わせ、「隊員は士気が高く、一生懸命だった。残された家族に、おわびとお礼を申し上げる」と言葉を絞り出した。
 3号機の間近で放水をした高山幸夫隊長は「仲間のバックアップがあったからできた」と断言。「出発前、『必ず帰る』とメールをしたら、妻から『信じて待ってます』と返信があった」と明かした。(2011/03/20-01:29)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011031900471

感動的ですが、ただ持ち上げて終わりということにはなって欲しくないです。自分の中にも彼らを称揚する気持ちがあるけど、その空気が彼らを死地に追いやるようなことがあってはならないと、英雄的犠牲を産むことに繋がってはならないと思います。あまり考えたくありませんが、さらに事態が悪化したら、その時は堂々と退避して欲しい。こういったリスクは特定の誰かでなく、我々が等しく背負うべきものです。尤も、福島にある発電所の恩恵を受け続けていたこと一つ取っても自分がこんな事を言う資格は無いんでしょうが…
とにかく、今は全ての取り組みが上手く行くことを願います。ここ最近はこれでもかってぐらい願ったり祈ったり。我ながら情けない限りです。