あの日見た花の名前を忘れない

なでしこジャパン優勝おめでとう!そしておめでとう!

過去24回戦って1度も勝ったことが無いということを裏付けるかのような前半戦。寄せの早さにミスを誘われ苦し紛れに出したボールを奪われあっという間にゴール前まで迫られ。ゴールを割られてもおかしくない場面が軽く5回はあったはずですが、そこを運にも助けられながら耐えしのいで0-0での折り返し。ほんとこの時点であっぱれという感じでした。そして後半も耐えに耐えながら時折攻撃を仕掛ける展開。チャンスがあるとすればドイツ戦と同じく1-0というスコアだけかとそう思っていたら、永里がPA前でボールを奪われるとそこからロングパス一本のカウンターでモーガンに決められ0-1のビハインド。劣勢のチームが1点取られそこから崩れるという試合を今まで何度も見て、この試合もそうなるかと思いました。でもなでしこは違った。正直少し焦りが見られてわざと難しいプレーを選択してるんじゃないかという場面もあったけど、同点ゴールの場面はこの上なく冷静でした。

永里の鋭いクロスに丸山が飛び込んでDFはとにかくボールを掻きだすことで精いっぱい。するとそれが別のDFに当たり、そこに来ることが分かっていたかのようにオーバーラップしてきた宮間のもとに。ただここも簡単ではない場面でしたが(いわゆるQBKでもおかしくない場面でしたが)、宮間は憎らしいぐらいにネットを揺らして同点に。そして1-1で90分終了。開始15分くらいからは想像できない展開。この時点で正直涙腺がやばかったです。
延長戦は一進一退の攻防。どちらかと言えば日本有利な展開が多かったように思われましたが、それでも延長前半終了間際に深くサイドをえぐられ、折り返しをワンバックが冷静にゴール。今度こそ心が折れてもおかしくないような場面でしたが川澄選手曰く

 2点目を決められた時には、ナガ(永里優季)と『これくらいの方が楽しいよね』と話していました(笑)。そういうふうに試合を楽しめたし、PK戦に入った時でも、追いついた日本と追いつかれたアメリカとでは、もう顔つきが違いましたよね。他国と比べたら、日本の選手の方が楽しそうにサッカーをしていると思います。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/headlines/20110718-00000016-spnavi-socc.html

なんとまあw
この余裕があったからこそでしょうか。

宮間のCKに澤がダイレクトで合わせてゴール。言葉にすると簡単ですが、アメリカも澤を警戒してしっかり寄せているのにそれでも奪ってしまうというのは何と言ったらいいのか。しかもゴール前で立ちはだかろうとしていたワンバックに当たって入ってるようにも見えるんですよね。キャッチフレーズ的には持ってるとかそういう言葉で表わされるのかもしれませんが、ここに至るまでの長い努力を思うと本当に頭が下がります。家で見ていたので大声で叫べませんでしたが、それでも思わず声をあげてしまいました。そして試合は120分戦って決着つかずPK戦に。
そのPK戦では先にあげた川澄選手の言葉通り。海堀選手が横っ跳びしながら残した足で弾くスーパーセーブを見せた時点で勝負ありでした。永里はこの試合ややツキに欠けていましたが、こういう波に乗れない日ってのはあるものなんですよね。ロンドン五輪に期待しましょう。最後はこれからを支えていくであろう熊谷選手が決めて3-1。試合終了。女子日本代表が見事世界の頂点に立ちました。本当に素晴らしい戦いを見せてくれた選手、監督コーチスタッフの皆さんに感謝です。
ありがとう!本当にありがとう!なでしこジャパン